カナダの旅 コロンビア大氷原 2007/6/20
         

カナデイアンロッキー花の旅 

コロンビア大氷原 ウォーター・フォウル・レイク ハーバートレイク ノーケイ山 ボー滝


今日は、コロンビア大氷原の観光の予定。

コロンビア大氷原

レイク・ルイーズからジャスパーへのアイスフィールド・パークウェイのほぼ中程にあるコロンビア大氷原は、

ロッキー山脈の標高2,500〜3,200m付近にあり、面積325平方kmで、北極圏外では北半球最大の大氷原。 

大氷原は、山の上に氷河期時代の雪がその重さで氷となって残っている所。

その山々の低くなった所からところから流れ出る氷が幾つかの氷河になる。
 
スノードーム山3460mから流れ出す氷河の融けた水は、北は北極海、西は太平洋、東は大西洋に注ぐ、
まさに大陸分水嶺である。

私達はその氷河の一つアサバスカ氷河を目指す。

アサバスカ氷河はコロンビア大氷原から流れ出す氷河の1つ。

氷河の厚さは最大部で365m、長さは5.3km。

毎年の積雪(なんと7m〜10m))で新しい氷河が作られ年間25m〜125m

岩を削りながら流れ落ちているという。

しかし温暖化で融けるスピードはもっと速く差し引き毎年1.6m位後退しているらしい。

1870年と比べると1.6km後退しているそうなので早く見に行かなければ....




バンフから一号線でレイクルイーズを通り、その先から国道一号線と別れアイスフィールド・パークウェイを北進する。

国道一号線はそこから西進しヨーホー国立公園を通過してバンクーバーへと向かう。

バンクーバーまでバスで15時間程掛かる。

グーグルで見ると、アイスフィールド・パークウェイが正にロッキー山脈の背骨の合間を抜けているのが良く解る。



6時30分過ぎにバンフを出発。

バンフの街は眠りから覚めたばかり。

しかし大通りの工事は既に始まっていた。

カナダの人達は勤勉なのか?早く仕事を終えて自分の時間を楽しみたいのか?

ホテルにはアメリカやイギリスの国旗に混じって日章旗も掲げられている。

国道一号線にでる所は大きな交差点となっている。

カナダで交差点に入る時は、右折は信号などに関係なく注意して曲がれば良い。

郊外では殆どの交差点に信号は無い。

優先道路という概念は無く、ファーストストップ・ファーストゴーになっている。

つまり交差点で早く停まった車が速くスタートする。

日本なら我先にとなってしまう所だが、みんなゆっくりしていて、交差点で出会うと一旦停止。

合図しあってスタートしている。

まあ広大な国で急いでスタートしても何の得にもならない事を良く知っている。

歩行者や自転車が交差点の近くにいると完全に渡りきるまでみんな止まっている。

渡らない歩行者が交差点の近くでウロウロするとみんなに迷惑をかけてしまう。

人身事故を起こしたらトンでもない事になるらしい。



普通道からハイウェイへは測道から合流するが料金所もないので変な感じがする。

片側二車線のゆったりしたハィウェイを北へと向かう。

昨日と違って今日は良い天気。目の前に白く冠雪した山々が近づいてくる。



縞々模様の断層のある山々と石灰岩質の様なモコモコと隆起した山(断層がない)が交互に続く。

大陸プレートが衝突した時に逆断層となって地層が分断されて持ち上がった山と、

その後火山活動で造山された山が混ざっているのだろう。




キャッスルマウンテンが朝日を浴びて輝いている。

ボウ川はいつの間にか道路の右を流れ広くなり、湿原や三日月湖を多く造っている。

あまりに綺麗なので車を停めてしばし休憩。

探検隊員ジェームス・へクターがエジンバラ城を思い出し命名したという

キャッスルマウンテンはカナディアンロッキーを代表する素晴らしい山だ。



本当にお城の様に見える。



ハイウェイは路肩に車を停めてはいけないのだが、路側帯の外に十分な広さの未舗装のスペースがある。



やがて国道一号線を離れ、アイスフィールド・パークウェイに入ると益々山並みが迫ってくる。



朝の湖に映る山々が美しいといわれるハーバートレイクに立ち寄る。

この「ハーバート・レイク」は湧き水で出来ている。

氷河の溶け水で出来た湖は夏季、少し白く濁っているのが普通だが、ここの水は透明度が高く美しい。

森の中の駐車場から湖岸に降りていくと鏡の様な湖面に、

山頂に氷河を抱いた標高3543mのテンプル山(左端)が美しく映っている。

テンプル山から右へと連なる山々は昨日訪れたレイクルイーズのビクトリア氷河を取り巻く山々だ。

ニブロック山やナラオピークビクトリア山などがそびえている。

昨日あの山々の向こうで氷河を歩いた事が何か不思議に思える。

国道一号線の谷を挟んで更に右に続く山々は

mt.Bosworth2771m、PagetPeak2565m、WaputikPeak2755m



湖にはトレイルがあり小さな花達が出迎えてくれる。

左はコモン ラブラドール ティー (イソツツジ属) 

右は葉がハート形なのでハートリーフ アーニカ(ウサギギク属)だろう。



左はつつじの仲間だと思うが?

右は、ミツガシワBuckbean



インディアンペイントブラシも群生している。

素晴らしい景色を堪能して出発。

途中、へクター湖で駐車するが此処はキャンピングサイトとなっていて沢山のキャンピングカーが停車している。

眺望は余り無い。



次に現れたのはクロウフット氷河。

左の二本の氷河、1941年に三本延びていた一番下の氷河が落ちてしまい、現在は2本になっている。


右に続くのはクローフットマウンテン。

マウント***は人の名前にちなんだ山であり***マウンテンは山の形状に起因しているという。

つまりマウントビクトリアはビクトリア女王に因んで付けられた山名、

クローフットマウンテンはクローフット(烏の足)に因んだ山。



クローフット氷河の現在と1941年以前の景観が比較できる様に案内板がある。



クローフットマウンテンを背景に記念撮影。

キャンピングカーに乗ったおじいちゃんと男の子がやってきた。

二人で仲良くカナディアンロッキーを旅している様だ。



ハイウェイにはビューポイントに駐車場が用意されている。

しかし日本のPAやSAの様に自動販売機やレストランなどはない。

このがっしりとしたゴミ箱はクマや野生動物が開ける事の出来ない様になっていて、手を突っ込んでレバーを押して開ける。

食べ物の残り等を放置する事は厳しく禁止されている。

コンビニもないし自動販売機もないので、ナイロン袋や弁当の箱、飲み物の空き缶などは見かけなかった。



少し走ると直ぐに駐車場があり、クローフット氷河からクローフット山そしてボー氷河をボー湖の向こうに見渡す事が出来る。

ボー湖(標高2069m)は、

「氷河の雪解け水によるターコイズブルー(トルコ石の青色)の非常に美しい湖水をとたたえている。」

との説明があるが日光の加減か青色には見えない。

最後の氷河期と言われるウイスコンシ氷河期の終了時に、ボウ谷を

埋めつくしていたボウ氷河が地球の温暖化と共に、徐々に後退をはじめると、氷河が山々を削り取った土砂を

そこに置いていく形となり、氷河の融け水を塞き止めこのボウ湖が誕生した。



ボー湖の畔には赤いロッジが立っており、背面の氷河と対照的でとても美しい。

ナムタイジャ・ロッジ

ボウ湖の右手湖畔に見える赤い屋根のロッジはジミー・シンプソンが1920年代に建て始め、1937年に完成した。

彼はハンターとして活躍し、”ナムタイジャ”とはアメリカで”てん”と言う動物のインディアンの言葉。

   かって国立公園では唯一私有地として認められた場所だ。

この国立公園の過去はハンティングのメッカ。その基地として利用されたもの。ハンティングは1970年代に禁止されたが、

今でもハイキングや乗馬の基地として利用されている。



駐車場の横からボー氷河に向けて道路が延びている。



入り口のナムタイジャロッジの看板。

スチームヒーティング完備。エルクホーンダイニングラウンジ、コーヒーショップ、テレホンサービスがあるらしい。

「フィルム、ノベルティ有ります」は日本と同じで笑ってしまう。



湖の畔は草原となっておりもう少しすると一面の花園になると言う。



エンドウ豆の様な花が沢山咲いていた。




ロッジとボー氷河

眺望に見とれていると先ほどのお爺さんと男の子がやってきた。

お爺さんはしきりと写真を写しているが男の子はもう飽きた様。

「何回写したら気が済むの..早く行こうよ」なんて事を言っている。



ボー氷河の下にはアイスバーグ・レイク(此処からは見えない)からボウ・グレーシャー滝が流れ落ちている。

ロッジから約10qのトレイルが有るらしい。



ボー湖を通り過ぎてボー峠に向かう。

ボウというのは「弓なり」という意味だろうか。カルガリーを出てからカナディアンロッキーを遡って来て、

ボウ川、ボウ滝、ボウ峠、ボウ・レイクと様々なところで「ボウ」という名前を聞いてきたが、ここでやっと源泉に近づいてきた。

ボー峠の標高は2069メートル。

左に入ると駐車場がある。

上へも道は延びているが、バスとハンディキャップのある人オンリーと書いてある。

下の駐車場にはトイレがあり看板寄ると右に展望台へのトレイルがあると書いてあるので少し入ってみる。

しかし北斜面の所為か雪が深くしかも最近歩いた跡は無い。

仕方なく引き返し車道を歩く。

案内板には5分と書いてあったが思いもかけないキツイ坂が続く。

息子は車で来ると行って引き返した。

前にいたカナダ人の若者二人が家内のペースに驚いて何か言っている。

駐車場に着くとCRVが一台だけ停まっている。

何をしているのかと見ていると、スキーを担いで左の尖り山に向かっている。

此処にはPayto氷河というのがあってスキーも出来ると言うがスキー板を担いで登るのは大変だろうなあ?



Payto氷河とピートー湖の色の仕組みの看板。



氷河の削り取ったモレーンの細かな微粒子に、太陽の光が反射してこの美しい湖の色となるらしい。 



駐車場から少し降りる様に行くと展望台に出る。

目の前に正に、ターコイズブルー(トルコ石の青色)のピートー湖が輝いて目に飛び込んでくる。

思わず感激の声が出る。

ロッキーでも有名な山岳ガイドBill Peytoの名前が付けられた氷河湖、

ペイトではなく正しくはピートーと発音する。この湖は季節ごとにその色が変わる。

湖を挟んだ向かい側にパターソン山の頂が、雪わ被って見えている。

展望台の掲示板によればここは太古の昔は海の底であった為に沢山の貝の化石を見ることが出来るそうだ。



左奥にはピートー氷河が白く広がっている。



湖の向こうにはジャスパーへと続くカナディアンロッキーの山々。



太陽の光と陰で湖の色が刻々と変化する。



パターソン山の雄大な姿を映そうとすると湖の色が黒くなってしまい、

湖に露出を逢わすとパターソン山が白く飛んでしまう。コントラストが高い景色を写すのは難しい。

駐車場まで帰りトイレに入る。

此処の山小屋の様なトイレは車椅子でも2台位入れる程広い。

おまけに室内は暖房がしてある。

外にでると中国人の女性が大騒ぎ。

車のキーを閉じこめたとの事。

見るとカルフォルニア・ナンバー。

遙か遠くから来ている。

カナダの車ならエンジンをかけるとライトは点きっぱなしだし、キーを抜かないとドアが閉まらない様になっている。

キャンピングカーの叔父さん達が寄ってくるが鍵は開かない。

息子に携帯電話でサービスを呼んでくれと言っているがそれは無理。

携帯はつながらないしカーサービスなどはジャスパーマで行かないと無いだろう。



ボウ峠を越すとボー川とはお別れ。

サスカチュワン・リバーに向かってドンドン下ると、

ヒューストンへの分岐のある クロッシング Crossingに到着する。

此処にはガソリンスタンド、売店やレストランそしてモーターホテルが整備されている。

ガソリンを給油し少し休憩して出発。



スノーバード氷河、ハウズ・ピーク、ウォーター・フォウル・レイク等を通り過ぎるが帰りに寄る事にする。

冬季通行止めのゲートを越えると左側にノース・サスカチュワン・リバーが流れている。

ボー川とは異なって広くモレーンのガレキが残り渓谷と言ったイメージはない。



右に大きな岩盤が見えてくるとウイーピングウォール≪すすり泣く壁≫のビューポイント。

カナディアン・ロッキーの70%以上は石灰岩で出来ている。

岩山の中には無数に水脈が伸びている。

それが染み出して岩が泣いているように見えることから、「ウィーピング・ウォール」(すすり泣く壁)と呼ばれている。

冬は完全に凍結し、アイス・クライミングのメッカで知られる。



河原に降りてしばし休憩。

モレーンの混じった水は淡い水色をしている。



不明花



やがて峠に向かって大きく曲がり(Big Bend)ながら登って行く。



サンワプタ峠まで来ると沢山の滝が見える。

Bridal Veil Falls、Nigel Falls、Panther Falls等だが岩盤が大きく滝が貧弱に見える。

サンワプタ峠は、標高は2023mのボウ・サミットに続いてアイスフィールド・ハイウェイで2番目に高い峠。

この峠の北には、北極海へ注ぐサンワプタ川 Sunwapta River、

南には、太平洋へと続くノース・サスカチュワン川 North Saskatchewan Riverが流れている。



滝をよく見ようと駐車場の端に行くと崩れやすい。

柵も何もなく滑ると遙か下まで一直線だ。

何事も自己責任。



バンフ国立公園からジャスパー国立公園に入る。



パークウェイの左に氷河が広がる。

何処が雪上車の乗り場か良く解らないが、レストハウスの様な建物の駐車場に入る。

未だ朝が早いのか車は少ない。

10時14分着。



良く解らないまま、緑色の階段をかなり上る。



階段の入り口の小屋では足にギブスをした叔父さんが観光案内なのか?

大きな声で盛んにジョークを言いながら観光客を出迎えている。



アイスフィールドセンターから見たコロンビア大氷原



1844年にはハイウェイの場所まで氷河があったと書いてある。

道路から見えるのは、この大氷原から流れ出す6つの氷河の一つ、アサバスカ氷河。

6つの氷河(コロンビア氷河、スタッドフィールド氷河、ドーム氷河、アサバスカ氷河、サスカチュワン氷河)


コロンビア大氷原から押し出されるように流れ出ていることから「押し出し谷間型氷河」とも呼ばれ、

長さ6km、幅1kmで氷の厚さは一番厚いところで350mほどある。

アサバスカ氷河の流れは一番流れのあるところで年間約125m、

スノーコーチで氷河に上に立つ付近で約25m、氷河の先端部分で約15m流れている。

アサバスカ氷河は、まさに大氷原のほんの一部に過ぎないが、

スノーコーチでそばまで行って見ればその巨大さに驚くだろう。

160年ほど前までは、現在のパークウェイのあたりまで氷河が到達していたと言われており、

現在も毎年1〜3mの速度で後退している。

大氷原で氷が一番厚いところは365mあり、冬の積雪(年間7m〜10m)によって新しい氷河がつくられいる

毎年たくさんの氷河がつくられ、そこから数十メートルと年間流れ出ている氷河だが、

近年話題の地球温暖化の影響などを受け、夏の時期に大量の氷河が融け、

実際には年々容積は減少してるのが現状なのだ。




センターにはいると博物館の様になっている。

混んだら何時間も待たされると聞いていたので急いで切符売り場を探す。

センターの一番奥に切符売り場はあった。

客は殆どがツアーで切符売り場に並んでいる個人は少ない。

多いと思っていた日本人ツアーは居ない。

切符代は一人税込み35.95ドル。約4千円。

やっとT/Cが使える。T/Cは一枚が100ドルなので小さな店では使いにくかった。

200ドルでお釣りをたっぷり貰い小銭が出来た。

切符をよく見ると、先日行ったサルファー山ゴンドラの土産物売り場で何か一品もらえるらしい。

でももう一度行く訳に行かないし..



センターの裏からバスに乗りアサバスカ山3493mを見ながら雪上車(スノーコーチ)乗り場に行く。



幅1.5mのタイヤを履いたスノーコーチは迫力がある。



モレーンの盛り上がった所にある乗り場から氷河に向かって降りるがかなり滑る。



バスの運転手は若いお嬢さん。

運転しながらガイドもするが、マイクのボリュームがガンガンで耳が痛くなる程。

ガイドになるまで見習いで大変だったとか、二年間で一回しか事故はなかったとか、ジョークなのかとにかく五月蠅い。

ガチョウの様な運転手だ。

肝心の案内はなまっていて何を言っているのか良く解らない。



左にアンドロメダ山の大氷河がすごい迫力。



やがてアスベスカ氷河の展望所に着く。



氷河の上だが滑り止めの黒い粉?を撒いているので以外と滑らない。

と思ったら息子は滑って境界線の水に落ちた。





ここから先は一般の観光客は立ち入る事は出来ない。

スキーでこの氷河を滑る人達が居るらしいが非常に危険だとの事。



ふと見ると私達のスノーコーチに乗っていたガイドの女性が

氷河の水でブランデーの水割りを造って配っている。

私も貰おうとしたら言葉が通じない。

どうもツアーのグループが違うと言っているらしい。

残念。水だけ飲んだが冷たくて美味しい。1億年前の水かな?寿命が10年延びるらしい。



次々と雪上車がやって来る。

同じなのであのガチョウ運転手を捜す。

団体で無い時は良く気を付けないと、出発の案内もないので放って行かれるかも..



今はモレーンの原っぱだが昔はこの辺は氷河だった。

昔の雰囲気のある雪上車が残っていた。



バスでセンターに帰ると前の席には小さな男の子と女の子。



センターに帰って博物館を見学するが未だ時間がたっぷりある。

ふと見ると氷河を歩いて登っている集団がある。

雪上車では何か物足りなかった私達も登らなくては..

車で氷河湖の横の駐車場まで行く。



駐車場にはでっかいキャンピングカーが一杯。

この人達はドイツナンバーだがドイツのキャンピングカーは軍用車の様だ。



モレーンのガレキの中を淡々と歩く。



1982年はここまで氷河があったとの標識を越すと雪が残っている。



残雪を越えると氷河で削り取られた後が鮮明に残る岩が続く。

1992年の標識を過ぎると下りとなる。



目の前に氷河の一端が見えてくる。



氷河を歩いてクリークに落ちたりしても自己責任だと書いてある。

カナダでは危険とは書いてあるが立ち入り禁止とは書いていない。

危険な所にはいるのは自己責任でと言う事なのか..

立ち入り禁止と書いてある所は動植物保護とか規則で入れない所。



やっと氷河に到達したのに歩けるのはほんの少し。

でっかいハイカーにシャッターを押して貰う。



トレイルは此処で終わり。危険と書いてあるが沢山のトレースが氷河に残っている。

自己責任の取れる人達が歩いていったらしい。



私達は仕方なく引き返す。

名残惜しそうに氷河を振り返る家内。



長さで家は1.6キロ程しか後退していないが、谷の容積からするとものすごい氷河が融けてしまっている。




コロンビア大氷原を出発して更に北上する。

サンワプタ川のだだっ広い河原が続く。



山は綺麗だが少し見飽きたかな?なんかボー川の渓流と比べると物足りない。



何処まで行ってもきりがないので広い駐車場で休憩。



可愛いリスが挨拶にやってくる。

ここに駐車場が広いので大型トレーラー型のキャンピングカーが次々にやってくる。

大型バスを改造したキャンピングカーが多いが、ものすごく高価だと思う。

何とキャンピングカーの後ろにはバイクを載せて後ろに乗用車を引っ張っている。

CRVが多い。

キャンプ地まで行って近所を移動するのに使うのだろう。

大金持ちが居るなあと思ったが後でもっとグレイトなのに出会う。



コロンビア大氷原のスノードーム山3460mが遙かに見えている。



ジャスパー方向の山。

サンワプタ川が此処から長く旅をして北極海に注ぐ。

此処から笹舟を流したらイヌイット族が拾ってくれるかなあ..



コロンビア大氷原の3000mを越す山々を見ながら引き返す。

13時30分。



アイスヒィールドセンターを通り、サンワプタ峠を下ると車が大渋滞。

ビックホーンシープが道の真ん中をあっちへ行ったりこっちへ行ったり..





今度は立派な角(ピックホーン)のビックホーンシープ。

融雪剤に含まれている塩を食べているのだそうだ。



クロッシングまで帰ってトイレ休憩。

此処のレストランには観光客の為か灰皿がある。

また珍しくビールを売っている。

つい買ってみた物の裸で持ち歩けない。

表で飲めない。

バスの中なら解らないだろうが乗用車の中でも飲めない。

コーラにすれば良かった。



駐車場に大きなトレーラー型のキャンピングカー。

覗いてみて驚いた。馬が数頭乗っている。

この人達はキャンプ地に行くと馬でトレッキングをする様だ。

カナディアンロッキーにはホーストレイルが沢山完備されている。



今朝寄らなかった湖に立ち寄りながら帰る。



湖のトレイルは森林で表から見えない様になっている。

というか湖からは車道や車が見えない様になっている。

場所が良く解らないのでカーナビを頼りにしようとするが、このカーナビディスプレイが小さくて

道路しか標示されなくて目的地探しには向いていない。



ハイウェイサイドにはインディアンペイントブラシと紫のマメ科の花がビッシリと咲いている。



ウォーター・フォウル・レイク(水鳥)に立ち寄る。

ハウズ・ピークが湖の向こうに見える。



ケフレン山Mt Chephren’ Couloir (3307m)が目の前にそびえている。

地質学上マッターホルンと形成過程が同じこの山は多くの写真家の被写体ともなっている。



ケフレン山(Mt Chephren’ Couloir) の右には先ほど通過した山々が素晴らしい姿を見せている。



子供達も沢山やってきて眺望を楽しんでいる。



小鳥たちも慣れているのか足下まで寄ってくる。



ボー湖を過ぎるが湖の色が朝とは異なって綺麗なコバルトブルーとなっている。



左はブラックトゥインベリー

右はハートリーフ アーニカ



ハーバートレイクにも立ち寄りレイクルイーズからA1(旧1号線)を走った。

この道はカナディアン・ロッキーの開発を支えた道…、

いたるところに古き良きカナダが今も息づいている。

 カナディアン・ハイウエイは制限速度が90Km/h、

Bow Valley Parkway
と呼ばれているこの道は60Km/h…。野生動物が出てきてもぶつからないようにゆっくりと走るる

と言っても前を走るキャンピングカーがゆっくりで早く走れない。



初めて見る不明花



旧一号線はハィウェイと違って自然豊かな道だ。

途中に可愛いロッジ村があり洒落たコーヒーハウスでコーヒータイム。



キャッスルマウンテンのビューポイントがある。

正面に見えるがハイウェイから見た古城の様には見えない。



バンクーバーからバンフへと向かう貨物列車の線路が眼下を走っている。

ボー川の美しい流れとマッチしている。

昔はこの鉄道で何日もかけて旅行したと言う。

今でもバンクーバーからバンフまでの旅客列車が有るというのだが??



マウンテン チックウィード(ミミナグサ科)



バンフのランドル山方向へ鉄道は続いている。

川の向こうに見えているのはストーム・マウンテン3155m

その左奥はマウント・バール2910m

この辺は野生動物が多いとの看板がある。



Lynx(オオヤマネコ)も生息しているらしい。



マメ科の花?



チングルマの様な実は?

右はコモン ヤロー(セイヨウノコギリソウ)



左はシロツメグサ

右不明花



左はアルパイン サンクフォイル?

右はオオタカネバラ(プリッリーローズ)



ベアリー エバーラスティング (ヤマハハコ)が群生している。



左パイロットマウンテン2954mと右キャッスルマウンテン



ムース・メドウト呼ばれているこの辺りの草原はムースなどの野生動物の天国。

ブルーアイド グラス(ニワゼキショウ)

右はWindFlower



ベアリー エバーラスティング (ヤマハハコ)

草原には誰もいない。家内はクマやムースがでるかも知れないのにドンドン歩いて行ってしまう。



スムーズ フリーベン(ムカシヨモギ属)

右イエロー ヘディサラム(イワオオギ属)グリズリーの大好物



ウインドフラワー(イチリンソウ属)茎は毛に覆われていて風に揺れている。

花の本を買った所のおばさんが大好きだと言っていた。



オールドマンズ ウイカーズ(ダイコンソウ属)

日本のダイコンソウ属とは似ても似つかない花だが、花後にはチングルマと同じようニ花柱が羽毛状になる。



ウインドフラワーと?



ベアリー エバーラスティング(ヤマハハコ)は真珠の様な花を咲かせる。





この綺麗な花は?



ウインドフラワー



左はジェイコブズ ラダーかな?

右はオミナエシの様な花



毛だらけのアザミ?



ブルーアイド グラス(ニワゼキショウ)



十分にメドウの花を楽しみバンフに帰る。

しかしまだ6時前。

バンフのノーケイ山に登りバンフの街をサルファー山からとは反対から見てみる事にする。



ノーケイ山ハスキー場がある為車道がかなり高くまで延びている。

デートスポットなのかアベックの車が多い。

途中のゲレンデからバンフの街とバーミリオン湖。正面の山は先日ゴンドラで登ったサルファー山2285m



少し左を見るとバンフの街の向こうにランドル山。

地層が逆断層になっているのが良く解る。



バンフの街とバンフスプリングスホテル



Pink pussytoesとジリス



?とソーウォート(トウヒレン属)



イチリンソウ属とは思うが??



道路にビックホーンシープが戯れている。

右の垂直な崖を一気に上り下りしているのには驚いた。



帰りにスプリングスホテルの裏へ周りボー滝を見学。



トンネル山へと蛇行するボー川。



帰らざる河の舞台のボー滝。


昔この地は海底で沢山の化石があるという看板。



ロッキー山脈はこうして出来た。

丁度先日の新潟沖地震の様な逆断層。



今日も長い一日だった。

明日はヒーリークリークへのハイキングだ。

続く

カナディアンロッキーメニュー