冬の里山 大岳山 2007/1/8

− 古里駅 〜 御岳山 〜 大岳山 〜 御獄駅 −

今年の初山歩きを未だやっていない。

長かった正月休みも今日で終わり。

高尾でも行こうかと思ったが、しばらく行っていない御岳山に行く事にする。

古里駅から大塚山、御岳山に登り御獄神社で御参りをしてから、日の出山を経由して金比羅尾根へ

高峯山を経由して、未だ下りた事のない二俣尾駅への約16qの縦走コースを歩く事にする。

吉川英治の記念館に寄ってみようかな?

6時22分の中央特別快速で新宿を出発。

8時14分古里駅着。



無人駅の筈だが、JRのジャンパーを着たおじさんが落ち葉の掃除をしていた。

昨日はものすごい大風が吹いたらしい。

「今日は天気で良かったね」と言われる。

いつの間にか登山届けが設置されていた。

事故が多いので届けを出してから山に入る様にと書いてある。

綺麗なトイレをお借りし8時20分過ぎに出発。



万世橋を渡ると多摩川の渓流が真下に見える。

昨年1月3日に来た時は木々が真っ白くなっていたが今年は霜も降りていない。



立派な長屋門のある民家と食事処「丹三郎」



登山口の獣避けの高圧電気の通っている金網。

8時28分登山開始。

此処で標高277m

いきなり結構キツい山道となる。

昨年末買ったズボンがキツイ!?

年末、正月と遊びすぎてウェイトオーバーになって居るみたい。

家内は今日は調子が良いみたい。

男性二人をパスしてグングン行く。

私はアヘアヘ言いながら付いて行く。



9時15分稜線に出る。



去年はこの辺から雪があった。

今年は落ち葉が深く積もる中を行く。

落ち葉の中を歩くのも結構疲れる。

右に白く雪を被った山が見える。

あれは川乗山かな?



平坦になったと思ったらまた急坂となり林道にぶつかる。

左へ行けば御岳山への巻き道。

真っ直ぐに大塚山に向かう。



9時50分大塚山の広場に着く。



本仁田山の右奥に川乗山が白く冠雪して見える。



正面には大岳山から奥多摩に続く鋸尾根の向こうに御前山が頭を出している。



鋸尾根の右奥には大菩薩嶺が白く見える。



広場の上の大塚山山頂920m

正面に御獄神社奥の院のとんがりと、その向こうに大岳山が頭を覗かしている。

時計を見ると10時少し前だ。

家内に「予定を変更して大岳山に行ってみようか」と相談する。

雪の時期の大岳山は、危険な場所もあると聞いていたので冬には登った事はない。

今日はよい天気此処から見た所では山頂部も白くなっていない。

大岳山に行く事にする。



大塚山から少し下るとまたピークがあるので寄っていく。

アマチュア無線をやっている人が居た。

昔は私も山に来ると無線ばかりやっていたなあ..

新婚旅行で美ヶ原や乗鞍に行った時も家内をほったらかしにして無線をやっていてヒンシュクをかったっけ..



こうしてみると大岳山も直ぐ側に思える。

ケーブルカー駅からの道と交わると大勢の登山客がやってきた。

旗を持ったガイドが居るので何かのツアーだろう。



樹齢1000年の神代ケヤキに今年もご挨拶して、コンクリートの急坂を登る。

この坂は何時登ってもヨイショがいる。



御獄神社の階段を上ると先ほどのパーティでもうバテている人が居る。

此処はお年寄りや小さな子供でも頑張って登るのに..

確か此処から曲がるはずだと思い階段の途中から左に入る。

しかし岩石園方向と書いてある。

家内はこの道で良いと言うが看板が..



アレッ違ったかなと引き返し、階段を更に上った所から大岳山、長尾平の看板に従って行く。



嫌な坂道を下ると先ほどの道に出た。家内に叱られる。

また下って、長尾平に着いたが茶店は閉まっていた。

10時39分。



天狗の腰掛け杉。

あの腕のように曲がっている所に天狗が腰をかけたのかなあ?

此処を右に入っていくと奥に院の登山口。



神社から1.2q。大岳山まで2.9qの看板。

この辺で標高850m



水場がありベンチがあるが家内は全く休まない。

岩石園入り口の小屋に着く。

10時59分。



鍋割山から奥の院まで続く稜線を見上げながらこれまたキツイ坂を登って行く。

所々地面が凍っていて滑る。

帰りは気を付けなければ..



芥場(あくば)峠に着き右へと曲がる。

やっと鍋割山への分岐に着く。

以前、奥多摩駅から大岳山に登った時は帰りに此処から鍋割山、奥の院を経由して帰った。



やっと平坦な道に来る。

此処で初めて水休憩。

初老の夫婦が追い抜いていく。

かなり山慣れしたように見受けられる。

しっかりした足取りだ。

目の前に大岳山が見える。

やがて岩場の道になると先ほど追い抜いて行った夫婦が下を覗き込んでいる。

何かなと思ったが先を急ぐ。



岩場となり所々登山道が凍結している。

黒く見えている所はツルツルに凍っている。



慎重に登って行く。



11時53分大岳山荘に着く。

見晴らしの良いテラスで大勢が休んでいる。



大嶽山神社で今年の登山の無事を祈願する。

此処へ先ほどの夫婦がやって来て長くお祈りをしている。

ふと見ると涙を流している。

お聞きすると、昨年の2月に先ほどの場所で友達が滑落して亡くなったとの事。

「槍や剱も何回も一緒に行った友達だったのに..」

一寸した油断から滑って転落したらしい。

この大岳山や御岳山の山域で友達が3人も亡くなったそうだ。



雪はほとんど無いが地面がツルツル滑る。

注意しながら登る。



キツイ岩場を登り切ると大岳山山頂到着。1260m。

12時17分。



素晴らしい眺望だが、気温が上がりすぎて富士の姿は薄ボンヤリとしか見えない。

右から御前山、三つ峠、三頭山、ボンヤリと富士山そして生籐山や陣馬山その奥に丹沢山塊が続いて大山。

更に左奥には湘南の海まで見えている。



食事をしているとコガラやヤマガラがやってくる。



ピーナツは鳥達が巣に持ち帰って蓄えると、有毒なカビが生えるので与えてはいけないと書いてある。

パンを食べていると手の上に乗ってきて、ついばんでいく。

香川の大川山のヤマガラも近くまで寄ってくるがこんなに人懐こくはない。



ヤマガラの頭はよく見ると、モヒカンの様で風に揺れている。



上から見ると本当にモヒカン刈りのよう。

富士山はやはりボンヤリとしか見えない。



小鳥たちと遊んでずいぶんとゆっくりした。

13時3分下山開始。

凍った山道の下りはイヤだなと思ったら家内がゴソゴソと何か取りだした。

これは!以前白川郷に行った時買った凍結路用ゴムバンドだ。

ゴムに小さなスパイクが沢山付いている。

コレは良い。流石雪国でよく考えられている。

凍結路も嘘のように簡単に歩ける。



御獄神社の階段に14時42分に着き、さらにケーブルカー駅への分岐を右に下り

舗装された杉並木の参道を下りていく。

舗装路の急な下りは膝に来る。



ケーブルカーの橋の下をくぐり下っていく。



一番から名札の着いている杉の巨木も700番台となると麓は近い。

滝本の大杉が最後。



15時42分鳥居着。

参道入り口には神代銀杏。



ケーブル駅でトイレをお借りし、大沢川に沿ったバス道をドンドン下っていく。

多摩川の吊り橋まで一旦下っていく。



川の流れは素晴らしいが此処からまた国道まで登るのが辛い。

16時24分御獄駅到着。



16時38分のホリディ快速まで駅のホームで待つ。

駅の前の農家に黄色いハンカチが?

誰かの帰りを待っているのかな?



変な荷物を背負った若者が次々とやってくる。

新宿でも何人か見かけたが、これはいったい何?

青年に聞いてみるとこれは「ボルダリングマット」

岩登りの時、転落しても怪我をしないように下に敷くのだとか。

「多摩川の河原に行ったら大勢が大きな岩に登っていますよ」

そんな遊びが流行っているとは知らなかった。

しかもこのマット数万円もするらしい。

2千円位の布団マットじゃダメなのかなあ?

なんだかんだとあったが、今年の初山歩きも無事終了。

今年も楽しい山歩きが一杯出来たらいいなあ..