里山の春 高尾山〜景信山〜小仏川 2007/3/18

− 高尾からの贈り物 素晴らしい富士山と早春の花 −

東京最後の山歩きを何処にしようと迷ったが、家内の一番好きな高尾山に行く事にする。

家内は私が留守の時には一人で出かけた事もあるほどこの山を気に入っている。



駅まで来ると今日からJRのスイカでも都営地下鉄や私鉄に乗れるようになっていた。

何時もパスカードと2枚使い分けるのが面倒だったがこれからは便利になる。

8時前に高尾駅に到着。

駅前の桜がもう咲いていた。



間伐の為、長い間閉鎖されていた稲荷山コースから登り始める。

7時58分



とても寒いと思っていたら何と霜柱がある。

旭稲荷に東京での素晴らしい山歩きを楽しめた事のお礼にお賽銭を張り込む。



最初の急坂を登ると見晴らしの良い東屋に着く。

今日は寒さの為か遠くまではっきりと見えている。

新宿の高層ビル群。

都庁などが確認できる。



間伐されて見通しの良くなった樹林から素晴らしい富士の姿が..



道の真ん中に生えていた杉の大木はあっさりと全て切り倒されている。

何度登ってもキツイ最後の階段250段をエンヤコラと登りきると高尾山山頂。

9時丁度到着。

高尾山頂上に新しい展望台が出来ていた。



正面に素晴らしい富士山の姿が見える。

何回も高尾山に来たがこんな素晴らしい富士山が見えるのは初めてだ。

高尾山を愛して何度も足を運んだ私達へ、高尾山から最高のご褒美だ。



何と南アルプスの白い山並みそして湘南の輝く海、江ノ島まで見ることが出来る。



丹沢もクッキリと素晴らしい姿を見せている。



眺望をたっぷりと楽しんで奥高尾への縦走を開始。

此処からも道の両脇の杉の木は間伐されていて何時もと景色が違う。

もみじ台もすっきりとして間伐材で椅子まで出来ている。

杉が無くなったので紅葉や桜の季節には今まで以上に楽しむ事が出来るだろう。



いつもの富士見ポイントに来ると未だ富士山がクッキリと見えている。

一丁平でトイレ休憩。



すごく冷えてきた。霜柱を踏みながら登って行く。

東屋の所で富士山との2ショット



小仏城山に9時56分着。



珈琲を飲んでゆっくりして景信山に向かう。

お地蔵さんにもサヨナラを言う。



小仏峠上の茶屋からは相模湖の上に富士山。



小仏峠には寛政7*年の年号が..



小仏峠からはいつもながらキツイ景信山までの登り。

今日はいつもより足が重い。

今日の縦走では初めて見たエイザンスミレ。

何時もと同じ場所に密やかに咲いていました。



10時49分、景信山の茶店に着く。

三椏の花が満開。



此処からも綺麗な富士山。



上の茶店に上がり昼食にする。

いつものナメコ汁と山菜饅頭。

今日は寒いので熱燗を購入。

此処のナメコ汁は美味しいなあ。

ゆっくりしていると下の小屋でまた餅つきの音が聞こえだした。



富士山を肴にして飲む熱燗は最高。

今日は帰りに有楽町でパスポートを受け取らなければならない。

縦走は此処でおしまい。



11時25分下山開始。

可愛い男の子が一人黙々と登ってきた。

おじいちゃんは孫に負けてしまったと言いながらかなり遅れて上がってきた。

小仏峠まで引き返ししばし八王子の眺望を楽しむ。



ここから小仏川に沿って下りていく。

ニリンソウは未だツボミ。



いつもはスミレがとても多い場所だが今年は未だ少ない。



登山口に下りてくると沢山の車が停まっている。

此処からならお手軽に景信山や小仏城山を楽しむ事が出来る。

オオイヌノフグリが所狭しと咲いている。



カキドウシや小さな白いスミレも一杯。



小仏川に被さるようにダンコウバイやアブラチャンが咲いている。

比べてみるとダンコウバイの方が少し花が大きくて華やか。

アブラチャンは花柄があるがダンコウバイは枝から直ぐに花が付いている。



フサザクラも満開だ。

桜と言っても桜ではなくフサザクラ科フサザクラ属。

花弁が無く赤く見えるのは雄しべ。

原始的な被子植物らしい。



里に近くなるとサンシュユが満開。

道端にはタネツケバナが目立たない花を咲かせている。



素晴らしい梅園。陽の光で輝いている。



小仏川周辺には沢山の梅林があるが丁度見頃。

ここらの梅は開花が遅いなあ。



何の桜か?もう葉桜になってぃた。



何と渓流沿いの民家の畑にカタクリが咲いていた。

もうそんな季節になるのだろうか?



ショウジョウバカマも陽の光を浴びてとても綺麗。



アズマイチゲも丁度見頃だ。



紅花マンサクはいつ見ても艶やか。

トサミズキも好きな花だ。



老人ホーム前から渓流沿いの道に入る。

去年4月1日に来た時はニリンソウなどが白い絨毯のように咲いていた。

今年は未だ少し早いのでダメかと思ったが、渓流の傾斜地に僅かに咲いているのを見つけた。



咲き始めのニリンソウは特に可愛い。



アズマイチゲも恥ずかしそうに咲いている。



ジロボウエンゴサクも一株だけ咲いていた。

もう少しすると、この花もこの場所には一面に咲く。



少し葉が違うように感じるアズマイチゲ



ユリワサビが一面に咲いている。

右の花も足下に沢山あったが何の花だろうか?



黄色いアマナのような花?

蘭ちゃんにキバナノアマナと教えて戴きました。



名前の解らない小さなスミレと同じく解らない何かのツボミ。



コチャルメルソウが去年と同じ場所に咲いていた。



ハナネコノメソウが去年咲いていた場所を探すが何処にも咲いていない。

地元の叔父さんがやってきて、「この辺に3日ほど前まで咲いていたが誰かが盗掘していったらしい」と怒っていた。

悲しいなあ..



家内が何か見つけて歓声を上げている。

岩の陰に小さな白い花が..

なんと探し求めていたハナネコノメソウが咲いている。

良かったね。

高尾駅まで歩いていき特快で東京駅そして有楽町でパスポートを受領して帰った。

素晴らしい富士山と沢山の早春の花達。

高尾山からの素晴らしい贈り物だった。