里山の夏 カナダの旅 バンフ 2007/6/18
カナディアンロッキーの旅 カルガリー バンフ サルファー山          

カナデイアンロッキー花の旅 3

− 時差ボケの中 カルガリーそしてバンフへ −

昨日はバンクーバーのスタンレー公園などを散策し、一杯汗もかいたので時差ボケ解消かと思ったが

夕べは9時ともなると猛烈に眠くなり今朝は2時頃目が覚めて眠れない。

軽い頭痛がするが今日はカナディアンロッキーに向けて出発の日。

朝7時にアパートメントを出てバスで空港に向かう。

バス停の前には2010年のオリンピックに向けてスタジアムとか住宅が建設中。



息子によるとバンクーバーはオリンピックバブル。

オリンピックが終わるとバブル崩壊もあるかも?




空港までは2ゾーンなので運転席の横の切符入れに切符と1ドルを入れると運転手が2ゾーン用の切符をくれる。

次々とバスが来るが最初はガラガラ。

ガソリンスタンドに停まるのでこんな所で給油?と思っていると

ガソリンスタンドに併設されているコーヒーショップでコーヒーを買ってきた。

コーヒーを飲みながら鼻歌交じりで運転。

やがて大きな通りに出て二連結バスに乗り換え。

通勤時間になったのかバス内は超満員。

大きな旅行ケースが邪魔で思う様に移動できない。

混雑時や大きな荷物を持っている時は二連結バスは避けた方がよいかも知れない。



バスの前に自転車を積んでいるのが目立つ。

自転車で来た人はバスを停めてから自分でバスの荷台に自転車を積む。

当然到着してからまた自分で自転車を下ろす。

その間乗客は黙って待っている。

バスの車内では停車駅の案内表示も無いし運転手も案内をしてくれない。

道路は四角く整理されていて通りの名前が大きく表示されているので自分で目的地を良く確認する必要がある。

停車場所に来ると車内の窓の所に張り巡らされているロープを引っ張る。

(窓の所に黄色いロープがある)

すると停車しますの表示が出る。

前乗り後ろ降りとなっている。

前から降りる人も多い。

90分以内なら乗り換え自由なので切符はそのまま持って降りる。

空港に来ると空港行きのシャトルバスに乗り換え。



バンクーバー空港の国内線はアメリカ行きのゲートが別になっている。

このゲートを入ると其処は既にアメリカの管轄になるらしい。

私達の便は臨時便の為かそのアメリカ行きのゲートを使う。

しかし中は厳重にアメリカ行きとは別れていた。

喫煙場所はないと聞いていたがスモーキングルームが設置されている。

前日Eチケットで座席予約をしていたので荷物を預けて直ぐにゲートイン。

荷物に名札を付けていないと止められて書かされる。

Eチケットとパスポートを見せて飛行機に乗り込む。

外人でない場合でも身分証明書を見せている。



同じエアカナダでも此処からは日本語のアナウンスは無い。

10時出発。しばらくするとエアバス319の窓からカナディアンロッキーの真っ白い姿が見えてくる。

天気も回復してきている様だ。

これからあの山に行くと思うとワクワクしてくる。



カナディアンロッキーを過ぎると大平原になる。

高速道路が一直線に伸びている。



カルガリーに近づくと大規模団地が平原の中に建ち並ぶ。

カルガリー空港に11時20分到着。

しかし時差がある為現地では12時20分となる。

カルガリーのあるアルバータの州名は 1878 年から 83 年までカナダ総督を務めたローヌ侯の夫人でビクトリア女王の王女,

ルイーズ・キャロライン・アルバータにちなむ。

ちなみにアルバータ州は面積66万1185平行km。人口約318 万人。



カルガリー空港の荷物受け渡し所はシロクマや鹿、象などが飾れていてその間から荷物が飛び出してくる。

荷物を受け取るとナンのチェックもなしに出口へと向かう。

扉もないので誰でも荷物を持っていく事が出来る。

飛び出してくる荷物を自分で確保するしかない。

レンタカーを借りるがレンタカー乗り場は大きくてものすごい数の車が置いてある。

ここでトラブル発生。

ネットで2500cc位の車を予約していたのだがまだ帰ってきていないので待てと言う。

息子が文句を言うとやがて用意されたのは5000ccのフォード。

日本語は全く通じないのでこんなトラブルの時自分一人では対処できない。

空港から高速道路である国道1号線(トランスカナダハイウエイ)でカルガリーの街に向かう。

ガラガラの高速道路は何処までも一直線。

カルガリーは地平線の見える街として有名。

要するに地の果てまで何もない。



20分ほど走ると高層ビルが見えてきて街(ダウンタウン)に入る。

カルガリーはアルバータ州ではエドモントンと共に石油発掘で大きく栄えた街。

もともとはカウボーイの街として有名だった。

カナディアンロッキーの窓口でもあるこの街は各国の支社支店が多いことでも有名。

石油で裕福な為カナダで州税(7%位)がかからない唯一の州でもある。

(但しタバコと燃料代そして宿泊代は州税が必要)

その為バンクーバ等から大型家電を買いに来る人も多いとか。

建ったばかりと思えるハイアットホテルの向こうに191mのカルガリータワーがそびえている。



街の建物の殆どが真新しい。

再開発の途中なのかも?

新しいのか古いのか解らない大時計が13時25分を差している。

でもバンクーバーならまだ12時過ぎ。

お腹がすいている様ないない様な?



ハドソン・ベイ・カンパニーの立派なビルがあった。

ハドソン湾会社(Hudson's Bay Company, HBC)は1670年設立。

イギリスの国策会社でビーバーなどの毛皮商だったが現在ではカナダ最大の小売行を中心とする会社になっており

北米でも最古の会社でも有る。カナダで唯一のデパートを持っているがこのビルもデパートなのかも知れない。

カルガリーはまた1870年にハドソン湾会社がカナダ政府に譲渡するまでは広大なルパート・ランドの一部であったという。

SUBWAYで食事をしようと思ったが適当な駐車場も見あたらない。

国道一号線をバンフに向かって走る。



途中ドライブインで食事。

ハンバーガーとコーヒー。セットで5ドルほど。

ハンバーガーの肉は真っ黒だがあっさりして結構美味しい。

ドライブインではでっかいチョコレートアイスクリームが有名なのか大勢食べていた。

大きなアイスクリームをチョコレートの入った容器に突っ込みすっぽりチョコレートがくるまる様になっている。

それにしてもでっかい。日本のソフトクリームの5倍以上有りそう。

街角ではオレンジのスクールバスを多く見る。

何しろ土地が広大なので通学は大変だろう。

ガソリンスタンドにはセルフサービスで106.4ドルとなっていた。

日本同様値段が高沸している様だ。



途中1988年のカルガリー冬季オリンピック記念公園に寄る。

リフトで丘の上まで上がれる様だがマウンテンバイクの連中で一杯。

カルガリーオリンピックではジャマイカのボブスレーチームの活躍が有名。

日本選手では黒岩彰が唯一銅メダルを獲得した。

この黒岩さん後に西武球団に入り松阪選手の身代わり出頭事件で世間を賑わしたと思っていたら

その後、西武球団代表、新高輪プリンスの営業支配人になっていたんだ。

でもまた今年裏金問題で降格になったらしい。波乱に富んだ人生を歩んでいるなあ。



道路の両側には広大な牧場が広がりロデオの看板などもある。

7月にはカウボーイまつりも開催されるそうだ。

やがて雄大なロッキー山脈が目の前に広がる様になる。

道路脇にはキャンピングカー(モーターハウス)のパーキングが多く見られる様になる。

カナダのキャンピングカーはでっかいので普段はこういったパーキングに停めておく様だ。

キャンピングカーのレンタルも多い。



目の前にカナディアンロッキーが大きく広がってくる。

自転車を積んだキャンピングカーも増えてくる。

歩行者注意の黄色い看板が多い。

何しろ此処は高速道路だというのにバックパッカーや自転車そしてヒッチハイカーが道路脇にいる。

そして道路は右側通行の為、急にアクシデントがあった時など一瞬戸惑ってしまう。

ちなみに高速道路は全線無料。

一般道とゲートもなしに交わっている。

また右折は例え信号があっても自分で安全を確認したら曲がっても良い事になっている。

一般道から高速に乗る時などつい先に右を確認してしまうが、まず左を確認して左からの安全を確認する必要がある。



ボー川に沿って西に走るといよいよキャンモア(ケンモア)19qバンフ40qの看板。



カナディアンロッキー独特の地層のねじ曲がった断層が大陸プレートの衝突のエネルギーのすざましさを教えてくれる。

断崖からは幾筋もの滝が流れ落ちている。



カルガリーから100q程、淡々とハイウェイを走っていると突然カナディアンロッキーのど真ん中に入る。

両側に3000m級の山々が平原から突然立ち上がっている。



みんなため息の出る程素晴らしい山容をしている。



バンフに近づくと左側にバンフまで16qも続く斜めに傾いたランドル山の山並みが現れる。

大陸プレートが衝突した時に斜めに押し上げられて切断した地層が独特の山容となっている。



グーグルアースで見るとロッキー山脈の真ん中をボー川に沿って

キャンモアからバンフまで国道一号線が走っているのが良く解る。

またこの道路は昔コルディエラ氷河が削り取った谷に沿って出来ていることも良く見て取れる。

またバンフの街も山脈を氷河が大きく削り取って出来た盆地にある事も見て取れる。

ボー川はその氷河の流れに沿って左上からバンフの谷を通りキャンモアへと流れている。




バンフで高速を降りてバンフの町中を通りボー川の橋を渡り、

お城の様なバンフ・スプリングス・ホテルの手前を入ると今日からお世話になるB&Bパフィーに着く。

16時11分。



目の前には左にカスケード山そして右にはランドル山を望む事が出来る。

とりあえずスーパーに買い物に出かける。

バンフの街には色々な店があるがバンクーバーにもあったSAFEWAYに行く。

品揃いは豊富。

とにかく調味料や食材をたっぷり買い入れる。

一杯買ったつもりでも80ドル程

カナダのスーパーはレジの手前で買い物籠から品物を出してベルトコンベアに載せておく。

計算の済んだ品物はレジ袋に店員さんが入れてくれて、詰まった袋は支払い台の前に並べてくれる。

支払いは現金で払う人は全く居ない。

デビットカードで暗証入力をするかクレジットカードでサインするかが標準。

現金だとお釣りを貰うのが一苦労。

値段は日本とよく似たものだが牛乳でも何でもとにかくでっかい。

アルコール類はスーパーなどには売っていなく専門のリカーショップに買いに行く。

ウィスキーは日本よりかなり高い。

酒類は屋外で飲む事は勿論袋などに入れないで持ち歩く事も禁止。

ひとまず明日からの用意を済ませ近くのサルファー山に向かう。



サルファー山2281mへはゴンドラで登る事が出来る。

大勢の観光客が居たが待つ事もなくゴンドラに乗車。

カスケード山が目の前にそびえている。



駐車場にはコロンビア大氷原の雪上車が展示されている。

このゴンドラと雪上車の運営会社は同じ。同時に券を買えば特典があったそうだが購入時には知らなかった。



グングン高度を上げていくとトンネル山1683mが眼下に見える様になる。

バンフの街は左に見える。



バンフスプリングスホテルの優雅な姿を楽しむ。

ホテルの向こうにはマリリンモンローの「帰らざる河むで有名なボー滝がある。

モンローの「帰らざる河」は駄作と評価されているが私は大好きな映画の一つだ。

ロバートミッチャムとモンローの演技は川の流れの様に予測された結末へと流れていく。

今まであの素晴らしい景色がカナディアンロッキーだとは知らなかった。

普通の西部劇の様にアメリカ西部で撮影されたと思っていた。

是非もう一度見てみたい映画だ。



時代もこのホテルが出来る10年程前。

まだバンフの街は先住民達が多く住んで居たが鉄道建設の為、、他の土地から流れてきた人達も多かったのだろう。

River of No Returen の歌も若い時から耳については慣れない歌の一つだ。



ゴンドラ頂上駅2285mまでは約8分。

所が展望台に出ようとするとすごい雹が降っている。

しばし外に出るのを諦める。

待つ事10分程で雹や雨も止み外に出ると素晴らしい虹が架かっている。



左にカスケード山、右にランドル山真ん中にトンネル山その左にバンフの街

中央を流れるのはボウ川トンネル山を巻く様に蛇行している。

その向こうにはミネワンカ湖そしてその左奥にとがっているのはエールマー山3163m。


湖の右はMt. Inglismaldie(2,964m)とジルアード山2995m



ボー川の辺に開けるバンフの街

このバンフの街は1883年3人の鉄道工夫が温泉ケイブ&ベイスンを発見した事に始まる。

1887年にカナダで初めて世界でも3番目の国立公園に指定された事から急速に発展した。

その翌年にバンフスプリングスホテルが開業した。

発展したと言っても今でも人口は7135人。

訪れる観光客はその100倍以上とか。




ミネワンカ湖とエールマー山をバックに記念撮影



展望台の直ぐ北にサンソン・ピーク(Sanson Pk.(2,270m)がある。

急な木道が設置されている。



木道をエッチラ登ると気象観測台のあるピークに着く。

南にはサンダンス山脈。



1903年に作られた観測台は復元されていて当時の道具などが展示されている。



北西にはパイロットマウンテン 2935m

高速道路からも見える素晴らしい山容の山

この山はトレッキングルートが消えていて登るのが大変らしい。

ベテランでも12時間程掛かったとのレポートがあった。



北西から北へ、ルイス山、エディス山、ブリュースター山2859mそしてカスケード山2998mに続く山並み

手前中央はノーケイ山2522m。



カスケード山2998mから東へと続く山並み。右手前はランドル山2949m

中央左はミネワンカ湖。

カルガリーからの高速道路は写真右から左へと走っている。



コケモモの様な花が咲いていた。

クマコケモモと言ってクマの貴重な食料になるらしい。



日本から約8000q遠くへ来たものだ。

バンクーバーからでも578q。東京〜大阪程離れている。

地図で見ると直ぐ近くに見えるのに..



家内と息子も仲良く景色を眺めている。



西からジャスパー方向へ連なる山々。



ランドル山の南西側は緩やかな感じの山。

反対側の北東の斜面は割れた様に切れ落ちている。




展望台の下のトレイルには野鳥や高山植物も沢山見えるが、エルクやクマなどの大型動物の足跡も沢山付いている。

ガイド無しに踏み入るのは怖い。



遙か西にはレイク・ルイーズの方向の山々がバーミリオン湖の向こうに白く輝いている。



此処からトレッキングトレイルを歩いて下る事も出来る様だが、歩いて降りる人は居ない。

またゴンドラに乗りB&Bに引き返す。

帰ると8時頃。ゆっくりと食事をし息子のパソコンで画像をアップしようとしたら上手く立ち上がらない。

運ぶ途中の震動でどうも壊れた様だ。

画像を掲示板にアップするのは当分お預けだ残念。

それにしても10時過ぎに陽が差しているのには体の感覚が付いていかない。

続く

カナデイアンロッキーメニュー



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