里山の夏 奥入瀬渓流、八甲田山 2006/08/11

− 世界遺産を訪ねて その2 −

夕べは8時前に寝たので、4時には目が覚める。

露天風呂をゆっくり楽しみ、近所の散策。

ニュースを見ると昨日夕方、田沢湖方面は豪雨だったらしい。

八幡平と田沢湖は直ぐ近くなのに、私達が下山してから雨が降ったのか?

6時40分より、これまた豪華な朝食をいただき、7時30分には出発。

今日は、奥入瀬渓流と、八甲田山の散策だ。

奥入瀬渓流というと何か響きがよい。

写真集も幾度か見たし、奥入瀬に行って来たよと言う人の話も良く聞いた。

初夏と、秋が良いらしいが、猛暑のさなか涼しい渓流歩きも良いものだろう。

大湯温泉のホテルから真っ直ぐ北上して山の中に入る。

奥入瀬渓流近辺の地図

やがて発荷峠にさしかかると眼下に十和田湖が見える。

十和田湖は山の中にある二重カルデラ湖。

湖面が標高401m。深さ327m。面積59q平方b

田沢湖と言い、この地方の湖は深い。

しかもでっかい湖だ。

湖畔を反時計回りに回って、子ノ口に着く。

此処からバスは、奥入瀬渓流散策のスタート地点に向かって下っていく。

途中車窓から渓流や色々な滝が見える。

バスガイドさんが、おもしろおかしく説明してくれる。

9時、石ヶ戸に着く。



実は奥入瀬渓流の本当のスタート地点は、この5.5q下流の焼山だ。

しかし、一寸長すぎるので普通はこの石ヶ戸からスタートするらしい。

ここで、トイレをお借りして、ほっかほかのおにぎりと、奥入瀬源流の水とビールを購入。





此処から約9qの道を、ひたすら十和田湖を目指す。

標高差は150m程なので殆ど傾斜は感じない。











馬門岩

大きな柱状節理が見られる。



実はこの渓流沿いには国道が走っており、途中で何回か車道歩きもある。

実に味気ない事だが、そのことは無視して歩くと、本当に気持ちの良い道。





阿修羅の流れ











雲井の滝

通常の観光バスは、景勝地にバスを停め近くをほんの少し歩くだけらしい。

滝などがある場所には、大勢の観光客がいるが、その他は殆ど歩いている人はいない。







ヤマジノホトトギスが一輪咲いていた。





陽差しはキツイが渓流にそって歩くとひんやりとしている。



水藻に白い花が咲いている。

ノコンギクかなあ?

もうアキノ菊が咲き始めている。





白布の滝



エゾ紫陽花が丁度満開





双白髪の滝と九段の滝。





とても大きな銚子の滝



十和田湖が近づくと水門があり、流れ落ちる水量を調整している。

夜間は門を閉めているそうだ。



12時9分十和田湖に着く。

三時間ほどの散策であった。

船乗り場でのんびりとおにぎりを頬張り地ビールを飲む。

ほっこりとしてとても美味しいおにぎりだ。

やはりお米が良いのかなあ。

風が気持ちよい。

氷イチゴを食べ、13時に出発

八甲田山に向かい更に北上する。



八甲田ロープウェイに14時到着。

小さな青森ねぶたが出迎えてくれる。

今日は、青森ねぶたが開催されている。

青森の街は大変賑わっている事だろう。



田茂萢岳山頂付近に広がる高層湿原をめぐる8の字形の遊歩道「八甲田ゴードライン」は、

湿原と池塘を約一時 間ほどで周遊するコース。



約10分で田茂萢岳山頂1324mに到着。

14時29分。

ダケカンバは中腹までで、頂上はアオモリトドマツが繁る。

ここも樹氷で有名。

本当なら太平洋から青森市街そして岩手山などの眺望が広がっているはず。

更に北には青森湾を隔てて北海道まで見えるという。

しかし何にも見えない。



ここから赤倉岳まで一時間。大岳まで1時間半。

赤倉岳までならば、2時間ほどあれば帰ってこれる。

しかし、添乗員の話では、雷雲が発生していて、何時雷雨になるか解らないと言う。

しかも、時間も30分ほど予定より遅れている。

16時40分のロープウェイで降りると言う。

2時間10分は中途半端な時間。

急いでピストンすれば何とか間に合うかも?

最初はドンドン降りていく。



湿原まで来るが殆ど水はなく、キンコウカとコバギボウシ(タチギボウシ)以外殆ど何も咲いていない。

この湿原は山野草が豊かな事で知られている。どうも夏の花は終わった様だ。



8の字コースの交差点の展望所を越えて、更に奥の展望所まで行く。



キンコウカが一面に咲いている湿原の上を涼しい風が渡る。



しばらく行くと右へは工事中の看板。



左へと赤倉岳の道を辿る。



14時56分、登山道への分岐に着く。

あと30分も登れば赤倉岳頂上。

望遠で見ると赤倉岳の頂上には誰もいない。

見る見るうちにガスって来た。

跡から3名ほど付いてきていたが、全員此処で思案。

諦めて帰る事にする。



ロープウェイ駅まで帰ったが、益々ガスって何も見えない。

時間まで暇をもてあます。

ノリウツギの白色がガスの中で一際鮮やか

ナナカマドがもう紅葉している。



ロープウェイで下っていくと正面に綺麗な三角錐の雲谷峠が見える。

その向こうは青森の街そして更にその向こうは青森湾が広がっているはず。

この山の手前には雪中行軍遭難者の碑がある。



バスガイドさんの八甲田涙の雪中行軍遭難の物語を聞きながら、リンゴ畑の中をひたすら走る。

黒岩市を通り、弘前市を通過。

津軽富士の岩木山を回り込んで、ドンドン登って行くと鯵ヶ沢プリンスホテルに着いた。

とても近代的な洒落たホテル。

部屋の大きな窓からは日本海が目の前だが、霞んで微かにしか見えない。



明日の天気予報は曇りのち雨。雷雨もあるという。

テーブルには手作りのてるてる坊主がおいてあった。

ホテルの人の心づくしかなあ。

今日はバイキング。

バイキングだとつい食べ過ぎてしまう。

日本海を望む、手すりも何にもない一寸怖い露天風呂でくつろぎ、

青森ねぶたの実況を9時過ぎまで見てぐっすりと寝入る。

続く